メディア向けの情報発信方法の1つである「プレスリリース」を配信すると、メディアに取り上げられる可能性が広がり、作家・ブランドのみなさまの作品や活動を、より多くの方に知っていただく機会を創ることができます。こちらでは、その「プレスリリース」を配信する目的やプレスリリース配信の方法などについてご紹介します。
プレスリリースとは
プレスリリースとは、企業や団体が、新聞や雑誌、テレビ、ニュースサイトなどのメディアに向けて、新商品や新サービス、イベント開催など新規性のある情報をまとめて提供する文書のことです。メディアは、プレスリリースを素材として記事を書いたり、番組企画の参考にしたりすることがあります。そのため、プレスリリースを配信することが、メディア露出のきっかけや認知の拡大につながります。
プレスリリースの配信方法
プレスリリースの配信方法は大きく分けて2つあります。
- 自分でメディアの連絡先を調べて、メールやFAXなどで配信する
- プレスリリース配信サービスを利用して配信する
1. 自分でメディアの連絡先を調べ、メールやFAXなどで配信する
自分でメディアの連絡先を調べて、メールやFAX、プレスリリース受付フォームから送る方法では、お金がかからないものの、労力が必要になるのが特徴です。
■メリット
- お金をかけずにプレスリリースを配信できる
- 配信内容や配信先数に制限がない(プレスリリース配信サービスによっては、制限がある場合があります)
■デメリット
- プレスリリースをどんなメディアに配信できるかを自分でリサーチする必要がある
- メディアがプレスリリースを受け付けているメールアドレス・FAX番号などを各ホームページなどで調べる必要がある
- 連絡先を一般に公開していないメディアへの配信ができない
2. プレスリリース配信サービスを利用して配信する
インターネット上には、有料・無料にかかわらず、多くのプレスリリース配信サービスが存在しています。配信サービスによって、条件やサポート内容などもさまざまですので、自分に合った配信サービスを選ぶことができます。
■プレスリリース配信サービスごとの違い
- 金額面
- 配信先の数
※無料のサービスでは配信先が少数だったり、サービスのサイトへの掲載のみでメディアへの配信がないこともあるのでご注意ください。
- プレスリリース作成自体の依頼の可否
- 文章の校正や送付メディアの選定などのサポートの有無
有料サービスは1配信に3万円程度が相場ですが、1ヵ月1万円で配信し放題のサービスや、掲載調査(クリッピング)付きで7~8万円程度かかるサービスなど金額感もさまざまです。また、有料サービスでは、オプションでプレスリリースの作成を行ってくれるサービスも多くあります。初めて配信するので不安という方は、サポートが手厚いサービスを選択するのもよいでしょう。
さらに、多くのプレスリリース配信サービスでは、掲載補償として提携しているメディアへのプレスリリース原文掲載を行っていますので、掲載補償数などを比較してみるのもおすすめです。
プレスリリースの注意点
必ず記事になるものではない
プレスリリースはあくまでメディアへの情報提供方法の一つです。メディアが記事を書くかどうかはプレスリリースを受け取ったメディアの判断にゆだねられます。
事後の訂正はできない
プレスリリースは一度配信してしまったら容易に訂正ができません。配信後にメディアに訂正文をお送りすることは可能ですが、「誤った情報を送った」という事実により、メディアからの信頼が低下する恐れがあります。配信前に必ず、情報の誤りがないかや誤字脱字がないかなどのチェックをしましょう。
関係のないメディアには送らない
より多くのメディアに情報をお送りするほうが掲載の可能性は高まりますが、関連性のないメディアにプレスリリースをお送りしないようにご注意ください。例えば、食品の情報だけを掲載しているメディアにアクセサリーの情報をお送りしても、不要な情報が来たという印象を与えてしまうだけです。メディアのリサーチをしっかり行いましょう。
個人名では配信ができない
プレスリリースは企業や団体から配信される文章のため、発行者名を個人名にすることはできません。企業以外の方は、店舗名やブランド名で配信をするようにしましょう。(プレスリリース配信サービスによっては、独自のホームページがあることや法人化していることが配信条件となる場合もあります)
プレスリリースの書き方
プレスリリースにおいては、簡潔にかつ網羅的に情報をまとめ、わかりやすく情報を伝えることが必要です。主にプレスリリースは、タイトル・リード文(全体の要約文)・詳細情報で構成されています。また、その商品やサービス、イベントを「今」販売・開催する社会的な背景などがあれば参考となる情報も付け加えられるとよいでしょう。
特に冒頭に記載するリード文(全体の要約文)では、5W1H(誰が・何を・いつ・どこで・どうする・どんな目的で)を意識しましょう。
作家・ブランドのみなさま向けに、このページの一番下にテンプレートをご用意しておりますので、プレスリリースを配信される方はダウンロードのうえ、ぜひご活用ください。
「minne byGMOペパボ」のプレスリリース事例
例1:GMOペパボ 大日本印刷 エイベックス・テクノロジーズアート画像を素材にした“二次創作”を促進する実証実験を開始
<掲載例>
- ブロックチェーン利用しアート画像を素材にした二次創作を促進する実証実験(TECH+)
- GMOペパボ・DNP・エイベックス、アート画像を素材にした“二次創作”を促進する実証実験開始(Creatorzine)
例2:「シルバニアファミリー」のハンドメイドコンテストをGMOペパボ、藤久、エポック社が共同開催~本日2/1(火)より作品募集をスタート~
<掲載例>
- 「シルバニアファミリー」用の洋服やミニチュア作品を募集するハンドメイドコンテストが開催中(MdN Design Interactive)
プレスリリースを配信している作家・ブランドの事例
例1:魔法の琥珀糖さん
“映えるスイーツ”と話題の琥珀糖を手作りして贈ろう! 琥珀糖専門店「魔法の琥珀糖」の手作りキット販売開始
例2:stamp be mine OSAKAさん
手間でいい。今年は想いを込めた年賀状を送りませんか?きれいに押せるとうれしい!「伊藤若冲[虎図]」の超リアルスタンプ発売。
情報発信の幅を広げよう
新聞や雑誌、テレビ、ニュースサイトなどで取り上げられることは、自身のブランドや作品の認知拡大や売上アップのきっかけになります。また、SNSで自分から情報を発信するのとは異なり、第三者の客観的な目線が入った紹介をされることは、購入者が作品を選ぶうえでの信頼度にもつながります。ぜひプレスリリースを活用して、情報発信の幅を広げていきましょう。