作品画像の枚数は、実は注文回数に比例しています。
こちらでは「どんな写真を撮ると効果的か」といった作品画像登録のコツをご紹介します。
作品画像が多いほど注文回数は多くなる
こちらはminneの作品に登録されている作品画像の枚数と、平均注文回数をグラフにしたものです。(2022年3月現在)
作品画像の枚数が多いほど、注文回数が増えているのがわかります。
11枚以上の上がり幅が特に大きいことからわかる通り、作品画像は最低でも5枚以上、基本は11枚以上登録するのがおすすめです。
1つの作品ページに登録できる画像は25枚まで
作品の魅力や情報をインターネットで伝える手段として「作品画像」はとても重要です。
minneでは、1作品あたり25枚まで、1枚あたり9MBまでの画像を登録できますので、以下のコツを活用しながら、登録する画像を選んでみてください。
画像それぞれに役割をもたせよう
画像が増えることによって、作品の魅力をより伝えられるようにはなりましたが、実際にどんな画像を登録すればよいのでしょうか。
たくさん登録されていても、同じような画像が並んでいては、あまり効果的ではありません。
実際に手に取れないものを買うときの不安はとても大きいため、お客様の立場ではどのようなことが気になるか、考えてみましょう。
- 横から見たらどうなっているのだろう?
- 裏側の見えづらいところはしっかり作られているのかな?
- 使っているときはどういう風に見えるのだろう?
- 思っている通りのサイズ感かな?
こういった不安が解消できるように、登録する画像に、それぞれ役割をもたせましょう。
画像の役割例
- どんな作品か一目で伝える(作品単体の正面画像など)
- いろいろな見え方を伝える(さまざまな角度から撮った画像など)
- 見えにくい部分の様子を伝える(内側・裏側の画像など)
- 細部の仕上がりや質感を伝える(一部を拡大した画像など)
- サイズ感・使用感をイメージさせる(作品を使ったり、部屋に飾ったり、身に着けたりしている画像など)
実際の作品ページを例に、具体的にどんな画像が良いのかを見てみましょう。
1. atelier mozuさんの6枚の花びらのピアス
着用時には見えづらい裏側、耳たぶと接する金具の様子がよくわかります。
化粧箱の画像もあり、どういった状態で届くのかも伝わります。
2. nakinekoさんの小鳥の小物入れ《お出かけ気分》
底に小鳥の小さな足があります。これは4枚目がないとわかりません。
また、5枚目があることで、内布のかわいい模様も伝わってきます。
このように、見えにくいところでもこだわりのポイントは積極的に紹介していきましょう。
3. honeybunnyさんの手帳型スマホケース 【花びら】
アップを見せることで、柄だけではなく質感もわかりやすくなります。
開いた内側の画像など、使用する上うえ気になる部分が画像でフォローされています。
4. Lamipasさんのcreamy melon soda
身に着けている画像、裏側の画像はもちろん、同じテーマの違う作品画像を載せると、かわいらしさがより伝わったり、他の作品を見ていただくことにもつながります。
5. atelier kikikiさんの森の眼鏡(Bekko)
さまざまな角度からのアップの画像を載せることで、ヒンジやツルのきめ細かなデザインが伝わります。眼鏡をかける人にしかわからない裏側からの見た目や、着装の画像が購入時の不安点を軽減します。
作品の特徴をより詳しく伝えるには
基本的な作品画像は、どんなものが必要かが分かったと思います。
では、作品をさらに詳しくご紹介するにはどんな画像が良いか、こちらも例を挙げてご紹介します。
1. 利便性を伝える:バッグの場合
カバン作家のPUPU LAUKKUさんを例に見ていきます。
「本革のお財布ポシェット」に掲載されている画像は、以下の5枚でした。掲載しきれない画像は、複数カットを1枚にまとめるなど、工夫されていました。
- 1枚目…身に着けた雰囲気がわかる画像(斜め掛け)
- 2枚目…ショルダーの長さを変えた画像(肩掛け)
- 3枚目…バッグの容量を伝える画像
- 4枚目…大きさ、裏面、バッグの仕切り、構造などを説明
- 5枚目…革の素材感、特徴、個体差を説明
今回PUPU LAUKKUさんにご協力いただき「登録画像を最大限活用するとしたら、どういったカットやコメントを追加するか」というお題で、実際に考えていただきました。掲載順にご紹介します。
1. 本革のお財布ポシェット shibo black。オイルをふんだんに含んだイタリア産の牛革は、経年変化も楽しめます。こちらは本体ブラック×肩紐ブラックのall blackタイプです。
2. 斜め掛けのポシェットとしてだけでなく、肩紐を2重にすることで肩掛けショルダーに変化。シチュエーションに合わせて2Wayでご使用いただけます。
3. サイズは約タテ130×ヨコ200×マチ45mmととてもコンパクト。一般的な母子手帳やパスポートも入るサイズなので、ご旅行のお供にも便利です。
4. お財布機能はもちろん、スマホや鍵、ハンカチやティッシュなど、お出かけに必須のものを収納可能。コレ1つで身軽にお出かけできます。
5. 2室に分かれたポシェットの前方がお財布、後方がキーチェーン付きの小物スペースになっています。内ポケットは高さが15cm以下のスマートフォンが入るサイズ感です。
6. お財布部分にはこんな仕切りが入っています。仕切りを取り出すことで、普通のポシェットとしてもご使用いただけます。
7. お財布部分の仕切りはバングラデシュ産の牛ヌメ革を使用。革全体に革用のコート剤を塗布してから縫製することで、防汚・防水効果をアップさせています。
8. 仕切りの使い方。1→カードを2ヵ所タテにザクザクと。2→小銭入れは出し入れしやすいよう浅い作りになっています。3→お札にピッタリの深さです。4→領収書などを入れるスペースとして。
9. 裏側にもポケットが1つ付いています。こちらは厚みのないチケットや切符、駐車券などをサッと入れておくのに便利です。
10. お財布部分のファスナーは、なめらかに開閉できるYKKエクセラを採用。ブランドロゴはひとつひとつ箔押しで仕上げています。
11. シボ(凹凸)のある革は、イタリア、Conceria 800(コンツェリア オットチェント)社のVACCHETTA 800。ベジタブルタンニン鞣しで、本革ならではの経年変化をお楽しみいただけます。
12. 革の部位により、このような筋(トラと呼びます)が入っています。なるべく革の表情を合わせて裁断しておりますが、天然の革のため部位により違いがあることをご理解いただけますと幸いです。
13. 革の裏側(床面)にはシワやヒビのような血筋が入っています。血筋の多い、少ないは個体差になります。ここから割れたり切れたりすることはございませんので、安心してご使用ください。
14. 1枚の革の裏側に1ヵ所、Conceria 800社のスタンプが入っています。裁断する際、このスタンプ部分が入る場合がございます。
15. 肩紐は国産の昭南多脂ベンズを使用。コシが強くもっちりした革質は、力のかかるショルダーベルトにピッタリ。裏面、コバ(革の側面)はなめらかになるよう磨いて仕上げています。
16. バックルは真鍮製の1本ピンバックル。昔のアメリカのメールバッグなどに使われていたバックルで、コンウェイバックルとも呼ばれています。長さは7段階で調節が可能です。
17. 肩紐もブラックのall blackタイプなら、入園式や入学式、卒園式や卒業式などのオケージョンシーンにもマッチ。
18. 肩紐を2重にして肩掛けにすることで、よりシックな印象に。普段使いはもちろん、あらたまった席へのお出かけにもご活用いただけます。
19. 専用の小箱に入れてお届けいたします。ラッピングご希望の場合、こちらに色紙とリボンをおかけしております。
20. 左下から、黒、茶、紺。お洋服やお好みに合わせて、お好きなカラーをどうぞ!
画像+コメントで、情報量がかなり増えたことが分かります。簡単にまとめると、以下のような情報を伝えています。
- 着用画像
- バッグ内部の機能性を説明
- 革の特徴を説明
- 利用シーンの提案
- パッケージ紹介
- 色違いの紹介
2. ファッション性を伝える:ヘアアクセサリーの場合
咲き編み作家のchikoさんを例に見ていきます。
「スモーキー 彩る咲き編みシュシュ」は、着用画像をメインに5枚の画像が掲載されています。これに15枚の画像を追加でご用意いただきました。
画像の掲載順序は、左→右→左下→右下…の順で想定しています。
掲載内容
- 手首に付けた画像
- ヘアスタイル別着用画像(ポニーテール、一つ結び、おだんごヘア)
- スタイリング時のコマ撮り
- 細部を写した物撮り
- 配送時のパッケージ紹介
ヘアスタイルや屋内外のシーンに合わせて、さまざまな雰囲気のお洋服でコーディネートすることで、より多くの方が利用シーンを想起できるよう工夫されています。
3. インテリアとしての存在感を伝える:置物の場合
人形&雑貨をつくる高水佳乃さんの「球体に乗る薔薇のひと」という作品を使って、どのような写真が良いかをminneのスタッフが考え、撮影してみました。
撮影前には、あらかじめどんな写真を撮るかリストを作成しました。
- 飾っている様子
- 前後左右の写真
- ディテールのアップ写真(頭部、お顔、足、ボール、襟など)
- 手を添えて大きさを伝える写真
- 他の作品との比較
この作品は、粘土で造形し手描きで着色されているため、手作業ならではの雰囲気やパールやラメが入った絵具の雰囲気が伝わるよう、細かい部分を大きく写した写真をたくさん撮影しました。
また、「どこに飾ろうかな?」と想像力を膨らませてもらいたいので、デスクの横や飾り棚など複数の場所で実際に飾って撮影しました。「一番キュンとくる雰囲気で撮れたな!」と感じた写真を1枚目の画像に選んでいます。
今回撮影した写真は全部で129枚でした。この中から厳選し、トリミングや色の補正を行ったうえで、掲載しています。
「必ず25枚登録しなければならない」ということではありませんので、まずは、これまで掲載を諦めていた画像を追加したり、「足りない情報を加える」ところから始めてみてください。
作品数が多く、どこから手を付ければよいか途方に暮れてしまう場合は、「今いちばんオススメしたい作品」に絞って画像を追加するなど、優先順位を付けて少しずつ取り組んでみてください。
画像を25枚用意するのはとても手間暇のかかる作業です。しかし、仕上がった写真たちは、5枚と比べると圧倒的な情報量です。ぜひ今回の記事を参考に、お客様に喜ばれる情報の追加をご検討ください。
◆ご注意事項
- 登録できる画像形式はJPEG、PNG、GIFで、容量は9MB以下です。GIFアニメーションには対応しておりません。
- 1辺が1,280px以上の「正方形」の画像を登録していただくと、表示されるときにトリミングや拡大もされず、綺麗に表示されます。
まとめ
- 画像はできるだけ多く、5枚以上登録するのがおすすめ
- 情報量は多いほうがいい
- 画像で何を伝えるか目的を整理する
- 一気に画像を増やそうとするのではなく、「いまイチオシの作品」を決めて、その作品から枚数を増やす、など計画を立てて実行する
気に入っていただいた作品は、画像が載っている分だけ情報量が増し、選んでもらえる可能性も上がるかもしれません。作品の特徴がしっかり伝わる画像を登録して、より多くの方に選んでもらえるよう工夫していきましょう。
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